今年から始まったセルフメディケーション税制というものは皆様方はご存じだろうか。従来の医療費控除に替えて、薬局等で購入した対象成分を含む風邪薬や皮膚薬、クリーム軟膏等(スイッチOTC医薬品)に対して医療費控除の様な制度が設けられたのである。
内容としては1万2千円を超えた分の対象商品の支払金額について所得控除が受けられるというものだ。対象商品には薬局で普通に買えるものが多く含まれており、普通の一般家庭なら、 1万2千円を超える可能性が高い。自分だけではなく、生計を一にする(同居している)家族が買った分も全部含めてOKだ。
対象商品一覧はこちらにて↓(平成29年6月19日現在)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000167980.pdf
所得控除であるため、1万2千円を超えた分が丸ごと所得税から引けるわけではない。
いくら税額が安くなるのかという点だが、例えば、所得税率が10パーセントの人なら年間で2万円分対象商品を購入した場合2万円-1万2千円=8千円、8千円× 10パーセントの8百円が所得税から引かれることになる。結婚しているか、子供がいるかなどにもよるが、普通のサラリーマンなら税率は20%になるんじゃないかと思う。2万円の商品購入で1,600円の税額控除だ。
年間でたったそれだけかよ!と思うかもしれないが、ドラッグセイムスなどでは対象商品にTポイントで100ポイントの特別ポイントが付加されていたりするし、従来の医療費控除では薬局の薬に加えて医者にかかった治療費が10万円を超えた分しか控除の対象にはなっていなかった(現在はセルフメディケーションと医療費控除の選択適用、つまりどちらかしか選べない)ことを考えると、必要なモノを買ってそれが節税の基礎になるのだからやった方がおトクであるということは言を俟たない。
確定申告をしなければならないだろうが、サラリーマンなら源泉徴収票を準備して国税庁のHPを参照しながら申告書を作れば赤子の手をひねるよりは難しいかもしれないが億劫がる必要もないだろう。
この税制の適用を受けるためには健康診断等を受診している必要があるという点も留意。健康診断書も確定申告書と一緒に提出するのだと思う。
申告の際に必要なので、レシートはとってくおくべし。ただ、領収書(レシート)が何十枚もあって集計に時間がかかる場合等はざっと見積もって金額が少ない時にはやらない方がマシな場合もある。
実際に店舗に出向いて対象商品を買う際には商品の箱に「セルフメディケーション税制対象」という文言が印字されていたり、アイコンが付されていたりするのでそれを目印にすればいい。出荷年月によっては印字されていない場合もあるので、上記のリンクを参照して対象商品を探そう。
↓これが箱に印刷されている。
風邪薬の「新ルル」は「新ルルA錠」は対象外、「新ルルAゴールド」は対象で、あくまで成分に対して対象品目が分けられていることに留意するべし。多くの薬局においてレシートに「◆」のマークが印刷されており、「『◆』はセルフメディケーション税制対象商品です」となっているので確認しよう。値札にも「◆」マークがある店舗もあるのでよく見てみよう。ちなみに、もちろん滋養強壮の類の栄養ドリンク、錠剤は対象ではない。
私は恥ずかしながら、春先に家族に水虫を移されてしまい、同時期に肌荒れが進行し、吹出物が活発に活動しだしてしまったことからセルフメディケーション税制をうまく使って薬を買うことに邁進している。最近は毎年のことなのだが、あせももできている。「治療が出来て節税もできるならやるかー」という程度の意気込みではあるが。
以下はそんな皮膚炎を有する私が購入して治療の恩恵を受けたオススメの商品群だ。アマゾンや楽天で購入してももちろん確定申告において効果を発揮するぞよ。
◆ラシミールプラスクリーム10g
液タイプもあるが、私は優しいクリームをチョイス。少しスースーします。これを買う前は違うのを使っていたのだが(セルフメディケーション税制対応だった)、ラシミールプラスクリームに変えてから1週間ほどで水虫は完治した。かゆみはあったがそれほどひどい状態でもなかったので私の場合は市販薬で対応できたがこれを塗っても改善されない場合は素直に皮膚科にGoだ!
◆エフェクトプロ クリーム6g
軟膏、ローションタイプもあるが、やはり私の敏感な肌には優しく包んでくれるクリームをチョイス。かゆみが抑えられ、赤かった肌がありのままの肌色に変化したのでオススメだ。数種類試してこれが一番良かったが、貴方も自分の合うのを探してみておくんなまし!
◆ペアアクネクリームW 24g
大人ニキビに効くのはこの商品で間違いないだろう。まさに「炎症をしずめ、しっかり効く」。クリームタイプばかりで恐縮だが、いろんな塗り薬を試した結果、これがベストワンに落ち着いた(これ以外にもセルフメディケーション税制対応のアクネケアの商品はたくさんある)。私が最も重きを置くのは、肌に優しいという点だ。そのポイントを軸にトータルで私に馴染んだのがこれだった。保湿にも効果を発揮する。でもひどい場合はやはり皮膚科を受診しよう。セルフメディケーション税制対応ではないが、皮膚科でないともらえない効き目の段違いな「ダラシン」、「ベピオ」等の薬がある(医療費控除はできる)。
以上、私のオススメのセルフメディケーション税制の概要&私のオススメの塗り薬であった。風邪薬や痛み止めなんかでも対象のものはあるので、上記のリストを参考しドラッグストアでも探してみては!